セミナーレポート「不登校の、その先は?」

セミナーレポート「不登校の、その先は?」

こんにちは。金子(A)です。

先週土曜日8月31日に、不登校トークリレー
「不登校の、その先は?」を開催しました。

おかげさまで定員の50名を超える
たくさんの方からお申込とご来場をいただき
おかげさまで熱気あふれる会になりました。
ほんとうにありがとうございます!

今回のレポートでは、
ご参加いただけなかった方にも
当日の様子がよくわかるよう、
写真を交えて順にご案内したいと思います。

まずは私の自己紹介。

忍者好き(笑)の息子が
小学校三年生のとき不登校になったこと。
ほぼ半年間の引きこもり生活を経て、
デモクラティックスクールに出会い、
居場所を見つけたこと。

そして、息子の不登校を経験した私自身が
今できることをやっていきたいと
びーんずネットの活動を始めたことを
お話しました。

学校に行かなくても大丈夫?

そして、いよいよ
三部構成のトークリレー開始!

トップバッターは、コピーライターで
東京サドベリースクール評議員の蓑田雅之さん。

蓑田雅之さん

「不登校がなくなるおはなしワクチン」
を2017年から続けていらっしゃいます。

テーマは「学校に行かなくても大丈夫?」。

義務教育の「義務」の意味、
憲法や教育基本法、
そして教育機会確保法まで――。

いつもながら、蓑田さんが
やさしい語り口でお話くださる内容は、
とてもわかりやすくて明快です。

今回、特に個人的に印象的だったのは、
「えこひいきする先生は好きですか?」
という蓑田さんの問いかけから始まる
「心配という名の差別」のこと。

親として、よかれと思ってしていることが、
実は、ありのままの子ども自身を、
否定しているかもしれない。

蓑田さんご自身が、自由な学び方を選んで
育っていくお子さんとの関わりの中で
気づかされたことを語ってくださいました。

自分の子どもの将来を心配し、
親として必要だと思って言ってきたこと、
やっていたことが、
もしかしたら「差別」だった?

ちょっと衝撃ですが、
たしかにそうかもしれないと、
じんわりと胸に響いてくるお話でした。

その内容を、蓑田さんがご自身の
ブログにまとめてくださってます。

記事の最後にリンクを貼りました。
ぜひお読みください。

ゲームばかりで大丈夫?

そしてトークリレーの第二部は、
かつて不登校を経験した当事者である
風芽美空さん。

風芽美空さん

不登校テーマ映画
「円(まどか)CHANGE my life」の
プロデューサーでもいらっしゃいます。

テーマは「ゲームばかりで大丈夫?」

美空さんは小学3年生から中学卒業まで、
ほぼ7年間の不登校の時期に、
「ゲームに救われた」そうです。

「ゲームを通じて、人と繋がること、
コミュニケーションをとることができた。
それが、私を支えてくれました」

と語ってくださいました。

また、「ゲームと依存症」について、
「誰もが何かの「依存症」に
なる可能性はある。
ならない保証はありません。

私は今、ゲームといい関係でいるけれど、
明日突然「ゲーム依存症」に
なってしまうかもしれない。

大切なのは、そうなってしまった時は、
助けてあげられるよ、という関係性。
社会全体が、そうなっていければいい。

依存症を過度に心配して、
その人が大事にしているものを否定したり、
取り上げたりするのではなく、
その人の価値観を尊重することが
大切なのでは」

ご自身の経験から、率直な思いを
お話ししてくださる美空さんに、
会場の皆さんも深く頷きながら
聞き入っていました。

地球防衛軍1

そして、恐らく不登校のイベントとしては
前代未聞(笑)のゲーム体験タイム!

美空さんにお持ちいただいた
PlayStation4(プレステ)を
プロジェクターにつなげて
実際にプレイしてみます。

やってみるのは
「地球防衛軍」というゲーム。
ゴジラのような怪獣を
倒すのがミッションです。

挑戦された会場のお父さん、
コツを掴むまで少しかかりましたが、
会場から「もっと右!」のように
声もかかります。

そして、見事怪獣を倒したときには、
会場から盛大な拍手がわき起こりました!

地球防衛軍2

会場全体がお父さんの応援団に
なっていたシーンは、
ほんとうに感動的でした。

不登校でも大丈夫?

そしてトークリレーのバトンは
自由創造ラボたんぽぽ代表の米澤美法さんへ。

米澤さんには、不登校の子どもたちに
寄り添う支援の現場からの視点と、

お子さんの不登校を経験した
保護者としての視点、
その両方からお話しいただきました。

米澤美法さん

米澤さんは、お子さんの不登校で
悩んでいる親御さんには、
不登校をあたたかく理解している
「第三者」の存在が大切だと言います。

周囲の理解を得るために、
その「第三者」の言葉や
助言がとても役に立つ。

その必要性をご自身の経験からも
痛感した米澤さんは、昨年、

各界の著名人や不登校の当事者、
支援者などの声を集めた

「ありのままで
〜しあわせな不登校のすごしかた〜」

を発行しました。

第2弾の準備も
進めていらっしゃるとのこと。
とても楽しみですね!

私からは、親として
「子どもを見守る」
ことの大切さはわかっていても、
なかなか難しい。

そういうときはどうすれば?
という問いかけもさせていただきました。

米澤さんが醸し出す、
落ち着きとおおらかさ、
そしてたんぽぽのようなあたたかさに、
みなさんすごく安心感を
感じてくださったと思います。

そして米澤さんからは、
運営するフリースペース「ラボたんぽぽ」の
「マイクラ部」という部活で、

子どもたちがスウェーデン発祥の
「マインクラフト」というゲームを通じて、
様々なことを学んでいるという実践報告も。

マイクラ

ここでも実際にどういうゲームなのかを、
会場の皆さんに見ていただきました。

(自分のマイクラを操作して
見せてくださったのは、
もちろん美空さん!)

大切な小グループでのシェアタイム

そしてびーんずネットのセミナーでは
恒例の、参加者同士のシェアタイム。
ゲストのお話を聞いて感じたこと、
思ったことをグループでシェアします。
今回は4人1組でのシェア。こちらも毎回、
大変盛り上がりました!

シェアタイム

その他、写真にはありませんが、
各トークリレーを始める前には
鎌倉のフリースクールLargoさんが作った
「不登校生の子どもたちの声」の音声動画、
そして私たちが作った
「不登校生の親の声」の音声動画も上映。

みなさんに考えてもらう際のひとつの
ヒントにしていただけたかと思います。

安心して思いを話せるあたたかな場

そして最後は会場全体での意見交換会。

意見交換会

「給食費はどうしてるの?」
という身近な話から、悩みの手放し方、
ホームスクーリングのことなど、様々な
ご質問をゲストの方々と共有しました。

「不登校」という
重いテーマの会でありながら、
なぜか笑いが生まれる、
終始あたたかな空気に
包まれた会になりました。

最後になりますが、
こうして満員の熱気あふれる、
楽しい雰囲気の会になったのは、

ひとえにご参加いただくみなさんが、
安心してご自身の思いを話すことができる
あたたかな場を作ってくださったからこそ、
だと思います。

毎度ながら、そこから私自身が
力をいただいています。
熱心にご参加くださったみなさま、
そして3名のゲストの方、
お手伝いくださったスタッフの方々に、
心から感謝いたします。

本当にありがとうございました!

金子あかね

おはなしワクチン
https://bit.ly/2k34Y3e

不登校テーマ映画「円(まどか)CHANGE my life」
https://akinosora1001.wixsite.com/madokaeiga

自由創造ラボたんぽぽ
https://labotanpopo.wixsite.com/labotanpopo

鎌倉のフリースクールLargo作成「不登校生の子どもたちの声」
https://fukafuka-kamakura.com/2019/07/6728

みなさんからいただいたご感想は、
こちらでご紹介しています↓
https://beans-n.com/event/report20190831-2/

金子(A)

 

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保護者・教員・支援者のための不登校の手帖

神奈川県横須賀市で20年にわたり、不登校生の居場所と学習支援に関わってきたアンガージュマン・よこすか理事長の島田徳隆さん。
上町商店街の中で成長していく子どもたちを地域の方とともに見守り続けてきた島田さんが、やさしく紹介する不登校理解に役立つアイデア集です。

著者の島田さんのやさしいお人柄がにじみ出てくる、「ちょっとオフビート」な不登校の本。びーんずネットからお届けします!

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