相手の心にしっかり届く「わたしメッセージ」

こんにちは。金子(A)です。
前回「課題の分離」と
「行動の四角形」についてのコラムの最後に
わたしメッセージを習うとみなさん
すぐに使いたくなってうずうずして、
家に帰ってわーっと機関銃のように言って
失敗することが多い、と書きました。
わたしメッセージだからと言って
自分が思っていることを、
なんでも正直に言えば
それがわたしメッセージかというと
そうではありません。
- 相手の行動
- (その行動が与える)自分への具体的な影響
- (その影響によって生じる)自分の感情
この3つの要素が入っていることが、
とても大切です。
この要素がきちんと入っている
わたしメッセージを、
「三部構成のわたしメッセージ」
と言います。
見せかけの「わたしメッセージ」になっていないか
わたしメッセージがうまく子どもに
伝わっていないようだ。
わたしメッセージで話しても、
子どもに反発されてばかり。
そんな時は、
そのわたしメッセージが
三部構成になっているかを
確認してみてください。
実は
「あなたメッセージ」
として、
相手に伝わっている場合があるからです。
例えば、、、
これから夕飯で、
親は食卓の準備をしたいが、
子どもがテーブルの上にノートや本を
広げたままにしている。
そんな時、子どもに
「お母さんは、テーブルの上を
片付けてほしいと思ってるのよ」
と言ったとします。
これは一見、
主語が「わたし=お母さん」だし、
自分の正直な気持ちを伝えているようにも
見えます。
でもこれは
「あなたに片付けてほしい」
を
「わたしは〜と思うのよ」
でサンドイッチにして、
わたしメッセージに“見せかけた”もの。
子どもに伝わったメッセージは
実は「あなた、片付けなさい」です。
つまり、「あなたメッセージ」なのです。
もちろん、
「ちょっと! なによこれ、
いっつもちらかしぱなしで!
自分でちゃんと片付けなさいよね!!」
よりは、ずっといいわけですが。笑
ではどう言えばいいのか?
先ほどの例には
相手の具体的な行動も、
自分への影響も、
自分の感情も入っていません。
ですから、相手に響きやすい
「わたしメッセージ」にするために
相手の行動、自分への具体的な影響、
その影響から生じる自分の感情を
しっかり伝えます。
「あなたがテーブルの上に
ノートや本を広げたままだと(相手の行動)
食卓の用意ができなくて、
(自分への具体的な影響)
困るなあ(率直な自分の感情)」
そして、重要なのは、
「だから、片付けてほしい」
とまでは言わないこと。
どうするかは、子どもに任せます。
子ども自身が、自分で考え、
行動することを信頼するからこそ
こう言えるのです。
えー!いちいち三部構成とか考えるのは
なんだか難しそうだし、
まどろっこしいなあ、と
思われたかもしれませんね。
でも、
言われる立場になってみたらどうでしょう?
①「ちょっと! なによこれ、
いっつもちらかしっぱなしで!
自分でちゃんと片付けなさいよね!!」
②「お母さんは、テーブルの上を
片付けてほしいと思ってるのよ」
③「あなたがテーブルの上に
ノートや本を広げたままだと、
食卓の用意ができなくて、困るなあ」
どのメッセージが、
素直に受け取れそうでうすか?
どのメッセージが、親の気持ちが
しっかりと子どもに伝わるでしょうか?
金子(A)
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