一人で抱え込まずにすむような関わり方を

地域でキラリ☆な人を取材!
びーんずメイトVol.22
NPO法人キーデザイン代表・土橋優平さん

栃木県宇都宮市を拠点に、フリースクールと
ホームスクールのご家庭訪問プログラム、
そして不登校の保護者向けに無料の
LINE相談窓口「お母さんのほけんしつ」を
運営しているNPO法人キーデザイン。

代表の土橋優平さんに地域の機関との連携、
子どもたち・保護者との関わりの中で
大切にしていることをうかがいました。

フリースクールの子たちと全力でかけっこ

――キーデザインが宇都宮市医師会と作成された『不登校ガイドライン』を拝見しました。市内すべての小中学校の先生にも参考資料として配られたそうですね。

はい、そうなんです。医師会と連携できたのは本当に良かったです。フリースクール単体での取り組みではなく、お互いの強みを活かしあって、意見交換をしながら生まれたものなので。

医療や他分野の方とこうして一緒にやっていけることは心強いですね。

それにフリースクールに通うことで出席になる「認定」を今年度に入って四校ほどいただけたので、そうした学校現場との連携もだんだんと生まれてきてはいますね。

フリースクールに来ている子の担任の先生や学校長と話すことがよくあるんですが、すごく理解してくださる方が多いです。

今、この子にどういう場があれば、どういう環境があればこの子にとって将来の幸せにつながるか? という視点を忘れずに、そうした思考で関わってくださるので、私としてもありがたいですし、心強いです。

NPIO法人キーデザイン代表・土橋優平さん

――同じ方向を向いてくれると、お子さんにも保護者の安心にもつながりますね。

出席認定してくれる学校だったり、先生だったり……やっぱり親御さんも味方でいてくれる人がいるのが何より嬉しいんですよね。

どうしても「自分の子どものことは家族でなんとかしなきゃ」みたいな文化が、日本には強く根付いてるので。

そうしたところで学校が柔軟に対応して、「そうなんですね。お子さん今そういう状況なんですね。どうすればいいか、一緒に考えていきましょうか?」みたいなスタンスをしっかり示してくれるのが何より安心ですし。

「あ、私一人じゃなかったんだ」みたいな感覚も持てるので。そうした意味でも子どものためでもあり、親御さんのためでもあるなっていうのはすごく感じてますね。

困ったときに頼っていいんだよ

――土橋さんが2020年から始めたLINE相談窓口「お母さんのほけんしつ」の相談件数は増えていますか?

そうですね、また増えてると思います。今は1357人の登録があります(※2022年8月時点)

ただ登録者数は増えてはいるんですが、一日の利用者数としてはそこまで大きく変化はしていなくて――かなり忙しい時期で一日40名っていうのもありましたけど、例えば夏休み明けとかゴールデンウィーク明けは多いんですが、平均するとだいたい10名前後くらいになるかなと思います。

不登校のお子さんのいる保護者向けのLINE相談窓口。土橋さんを含めた相談員が日々、保護者の悩みに親身に寄り添っている。

今、「お母さんのほけんしつ」の支援スタッフと、支援にあたる上で改めてどういうことを大事にしたいか、マニュアルとまでは言わないですが、スタンスを明文化して共有しようとしています。

――土橋さんがそこで一番大切にしているのはどんなことですか?

子どもにも親御さんにも、「困ったときに頼っていいんだよ」っていうメッセージを伝えていきたい、と常々思っていますね。

フリースクールで子どもたちと関わる中で、困ったとき、苦しいとき、悲しいとき、悔しいとき、その感情を押し殺してしまったり、表現の仕方がわからなかったりする子どもたちに出会います。

表現の仕方がわからないがために怒りに変わってしまったり、物を投げてしまったり、だんまりを決め込んでしまったり……そういう形でしか表せない。

素直に悲しいことは悲しいって言っていいし、こちらもそれを否定することはしない。そんなスタンスをしっかり示していきたいなと思っています。

子どもたちは教えてくれているのかも

お子さんが不登校で、ある程度時間が経って落ち着いてきた――そんな親御さんの言葉で、印象に残ってるひと言があるんです。

「子どもの不登校を経験して、私自身が外に助けを求めるようになりました」って。

最初は「家族の中でなんとかしなきゃ」ってなっていたけれども、どうしようもなくなって、「お母さんのほけんしつ」だったり、病院だったり、カウンセラーだったり、相談したり頼ったりしていく中で、「相談しながら頼りながら子育てしていいんだ、って気づけた。子どものおかげで私自身が一人で抱え込まなくなった」って。

その言葉がすごく印象深く残っています。

もしかしたら子どもたちはそれを教えてくれているのかもしれないなあ、と。

フリースクール「ミズタマリ(宇都宮市)」と「オハナ(さくら市)」を20代のスタッフと学生ボランティアとともに運営している。

一人で抱え込まずにすむようなきっかけになる関わり方を、子どもにも親御さんにもしていきたいなと思っています。

素の自分の感情を出しても否定されない。「うんうん」って頷いてくれる。「いいね」「面白いね」「ああ、そうなんだね」ってそのままを受けとめてくれる人がいる。

それは価値あるものだと思っていますし、そうした人が身近にいること、プラス、「外に出してもいいんだ」ってマインドをしっかり持てていれば、子どもも親御さんも、つらいことがあったときに一人にならずにすむのではないかなと思っています。

「一人にならない社会」を目指し、フリースクール、ホームスクール、LINE相談を運営・提供している。左が土橋さん。

NPO法人キーデザイン
住所:栃木県宇都宮市鶴田町1627-14(事務所)
電話:080-1853-6296(代表直通)
日時:ミズタマリ毎週(月)(火)(木)(金) 13:00~17:00/オハナ:毎週(水)13:00~17:00
問合せ:npokeydesign@gmail.com

金子(A)

 

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「とりあえずビール。」で、不登校を解決する

「お父さんが不登校を許してくれない」「夫を説得するためには、どうすればいいんでしょう?」――著者の蓑田さんが不登校の親の会やセミナーで出会ったお母さんからの切実な声を受けて書かれたのがこの本です。

「お父さんに向けた、お父さんのための、お父さんが書いた不登校の本」は、おそらく本書が初めてではないでしょうか。

読み進めるうちにタイトルに込められた意味に深く納得いただけることと思います。

「はい、これ、読んでみて」とお父さんに手渡すだけで効果のあるものにしたいと意識して書いた、という蓑田さん。お父さんの気持ちになって、どのように父親は不登校のことを考え、対処していけばいいかということに的を絞り、ロジカルに、丁寧に、そして蓑田さんならではの優しい言葉で書かれているのが本書の特徴です。

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