子どもを真ん中に。地域ぐるみの子育てを

地域でキラリ☆な人を取材!
びーんずメイトVol.10「鎌倉あそび基地」
水澤麻美さん

神奈川県鎌倉市で、
フリースクールと学童保育を運営している
NPO法人鎌倉あそび基地。

3人のお子さんを自主保育で育てる中で、
子育て支援の現場に関わるようになったという
代表の水澤麻美さんに、
子どもが地域で育つということ、
学校や行政との連携、そして
不登校の子どもたちへの想いをうかがいました。

元気いっぱいの学童保育「ふかふか」の子どもたち

――「鎌倉あそび基地」は、学童保育とフリースクールが同じ建物内に同居していることが、他にはないユニークな特色ですよね。その構想は当初から?

全然(笑)。何もなかったです。

でも一度「事業」として始めたら絶対につぶせないですから。学童の運営を安定させるためにも、午前中の空いている時間をどう有効活用しようかと考えたときに、フリースクールをやろうと。あんまり深く考えず……。

ただ、集まったスタッフがみんな本当に素晴らしかったんです。 自分の子どものことで辛い思いをしたから、その経験を皆さんに伝えて、同じような思いをしないでほしいと。 そんな想いの強いスタッフが集まってきたので「これは行けるかな」っていう感じでした。

鎌倉あそび基地・代表理事水澤麻美さん

――フリースクールLargo(ラルゴ)のコンセプトは「かっこいい大人と出会う」だそうですね。

元不登校でファッションモデルのダンサーの方や、鎌倉彫りのアーティスト、ラジオ番組のパーソナリティーの方などをお招きして、いろいろなテーマでイベントやワークショップを実施しています。

子どもたちが、 「あ、かっこいいな」っていう人に出会えると、真似してみようとか、こんなふうになってみたいっていうところから、前向きな気持ちになれるんじゃないかと。

不登校になって、自分のやりたいことがなかなか分からなくて、自己否定から入ってしまう子どもがとても多いので。

そっちのワクワクに連れていきたい

自分は学校に行っていないから、普通じゃないからとか、そんな自己否定。周りの人にどう思われるか、親をがっかりさせてしまうんじゃないか……。

そういうしがらみから出て、もっと違うところや好きなものに向かって行ってほしい。 学校に行かないことで手に入れた時間がこれだけあるんだから、「この時間をどう使おうか?」っていう、そっちのワクワクに連れていきたいんです。

でも、なかなかね、こちらの思惑と子どもの気持ちとは噛み合わなくて……。 実際どうしてるかというと、ほぼみんなゲームやってたりするんですけどね(笑)。

「まあそのうち引っかかる子もいるでしょうよ」くらいの気持ちでやっています。

吹き抜けの開放感あふれる空間。工務店の作業場だった建物を、子どもたちと地域の人と一緒に手作りでリノベーションした。

――ラルゴでは、県の教育委員会との協働事業として、オンライン教育講座を開催されたり、学校・行政との連携も積極的に進めていらっしゃいますよね。

教育委員会とは、正直最初はちょっとぎこちなかったんですけれど、何かあるごとに行って話をしているうちに、だんだんね。

学校の先生方とはラルゴで過ごすお子さんの様子を細かくお伝えしたり、ラルゴに来ていただいたり、コミュニケーションの積み重ねです。

今の学校の状況に全面的に賛同するわけではないですけど、やっぱり変わっていってほしいし、不登校を理解してもらいたいです。

不登校の子は学校に行けなくて悩むんだから、学校自体を意識の外に出してしまっても、悩んでいる人たちは救われない。 だったら学校に――世の中に理解してもらうしかない。子どもたちのためにという思いは同じはずなので。

Largoを始めた後に、三女が不登校になった。「スタッフに本当に助けられました。今は子どものことはまったく心配していません」

振り返って自慢できるような場所

――地域とのご縁もとても大切にされていますね。

鎌倉あそび基地のコンセプトは、子どもを真ん中にして地域で育てる――「地域ぐるみの子育て」って言っていますね。

私は長女の自主保育をしていたころに、「冒険遊び場」のことを知ったんです。

ちょうど「今の小学生って学童保育に行っても漫画しか読んでないよ」っていう話を聞いたときで、働いている親は学童が嫌なら子どもを預ける代わりに塾とかスイミングとか、習い事をさせなきゃいけない。

でも子どもが本当にやりたいのか、親が心配だからやらせているのかよくわからないような状況って、なんだろう?と思って(笑)。

「冒険遊び場」だったら思いっきり遊べて、地域の人と顔見知りにもなるから防犯にもいいし、いいことずくめだなと思って。そこから子ども会館の運営に携わって……今の「鎌倉あそび基地」につながっているんです。

ウチでは、やりたい遊びがあったら自分でプレゼンしたり、ルールを提案して大人を納得させたり、冒険遊び場的思考でやってます。

地域の人に一緒に遊んでもらった思い出が残るような。鎌倉で育ってよかったなっていう。

「小さい時、地域の人と一緒にこういうことして遊んだんだよね」って自慢できるような場所。 そういう役割を、この場所で担っていきたいですね。

スタッフの皆さんとの集合写真を撮影しようとすると、「僕も入れて!」と子どもたちが乱入。賑やかな取材になりました。

鎌倉あそび基地
〒248-0022 鎌倉市常盤145
<学童保育ふかふか>
平日(月〜金) 下校時〜19:00
土曜(月2回) 8:00〜17:00
平日の休校日 7:45〜19:00
<フリースクールLargo>
平日(月〜金)10:00〜13:00
https://fukafuka-kamakura.com/

金子(A)

 

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不登校インタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』Vol.2

学校へ行かずにいると、将来どうなるの?
学校に行かなくてほんとうに大丈夫なの?

もちろん、そこに正解なんてありません。
世の中の多くのものごとと同じように。

でも、
いろんな例を見聞きし、知ることができれば、
不安を和らげるのに役立つのではないか。

そんな思いから
自らも息子の不登校を体験した親である
びーんずネットの二人が、不登校をテーマに
インタビュー事例集を作成しました。

不登校・ひきこもりを経験した人。
その保護者。
子どもたちに寄り添う人。
そして自分の学びを実践した人。

そんな七人七色の「雲と青空」を、
丹念に取材してまとめました。

雲を抜けた先には、
いつも青空が広がっている――。

ぜひ、ページを繰って、
あなた自身でそれを確かめてみてください。

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