「お母さん、学校にいきたくないです」――不登校の子の気持ち・親の気持ち――

夏休みがそろそろ終わりますね。

この時期になると、
10年前の息子のことを思い出します。

「母さん、学校にいきたくないです」

メモ用紙に、鉛筆書きの
小さな文字が並んでいました。

息子が寝る前に書いて、テーブルにそっと
なにも言わずに残していたメモ。

当時8歳の息子は
「学校に行きたくない」と、
口に出して、言うことができなかった。

言ってはいけないことなんじゃないか、
怒られるんじゃないか、
心配させちゃうんじゃないか。

でも、学校に行きたくない。行けない。

そんな息子の思いが、小さな丸い、
不揃いな文字にあふれていて、
すごく切ない気持ちになりました。

よかれとの思いの言葉であっても

子どもが「学校に行きたくない」
と言い出したとき、大人は慌てて、
たくさんのことを言いたくなります。

「学校に行けないと、勉強が遅れるよ」
「みんなについていけなくなるよ」
「お友達も、先生も待ってるよ」
「学校、行ってみたらきっと行けるよ」
「学校は楽しいところだよ」
「どうして行けないの?」
「誰かにいじめられてるの?」
「わけを言ってごらん、怒らないから」
「どうしたら行けるようになる?」

よかれと思って、言いたくなる言葉です。

でも「今、学校に行きたくない」という
子どもの思いは、一体どこで
受け止めてもらえるのでしょう?

「行きたくない」と、必死の思いで
勇気を持って伝えてくれた。
そのことに、私は
「ありがとう」と言いたいです。

学校に行きたくないんだね。
苦しいんだね。
勇気を出して伝えてくれて、ありがとう。

大人がそう受け止めてくれたら、
子どもはどんなに
救われるだろうと思います。

私自身の経験から実感していること

行き場のない思いを、
しっかり受け止めてもらえる

そんな大人がそばにいてくれたら、
子どもは安心して、休むことができます。

心も体も、安心して休むことができたら、
子どもはゆっくり、ゆっくり、
自分のペースで動き出すことが
できるようになります。

それは、私自身の経験から
実感していることです。

今週日曜日に、川崎市宮前区の
まぎぬ児童家庭支援センター
地域講座でそのことをお話しします。

残席まだあります。

お近くの方は、ぜひいらしてください。
お待ちしています。

・・・・・・・・・・・

「お母さん、学校にいきたくないです」
――不登校の子の気持ち・親の気持ち――

■日時:8月27日(日) 10時~12時
■場所:まぎぬ児童家庭支援センター交流スペース
(川崎市宮前区馬絹1-24-5 川崎愛児園内)
■定員:20名
■参加費:無料
■ 講師:金子あかね
びーんずネット代表。川崎の親子を考える会所属。親業訓練インストラクター。 川崎市子どもの権利委員会委員

● 参加方法
こちらよりお申し込みください。

金子(A)

 

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保護者・教員・支援者のための不登校の手帖

神奈川県横須賀市で20年にわたり、不登校生の居場所と学習支援に関わってきたアンガージュマン・よこすか理事長の島田徳隆さん。
上町商店街の中で成長していく子どもたちを地域の方とともに見守り続けてきた島田さんが、やさしく紹介する不登校理解に役立つアイデア集です。

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