焦らなくてもちゃんとみんな大人になれる

地域でキラリ☆な人を取材!
びーんずメイトVol.9「多様な学びプロジェクト」
生駒知里さん

平日昼間でも不登校の子たちが
安心して立ち寄れる
「街のとまり木」を全国に広げるなど
「多様な学びプロジェクト」
を進めている生駒知里さん。

コロナ休校がはじまるとすぐ
「#休校中もここあるよ」
「モヤモヤ保護者のための
オンラインおしゃべり会」
を立ち上げ積極的に動いた生駒さんに、
学校再開を前に思うことをうかがいました。

取材はオンライン会議システムZoomで行った(2020/5/26)

――ほぼ3ヶ月にわたる休校期間中、生駒さんご自身はいかがでしたか?六人のお子さんとのステイ・ホームの毎日は。

すごく大変でした。新規事業立ち上げの時期で、助成金の事務手続きもある中で、急な取材も入ったり、全部が重なって。

家には保育園の子も含めて六人みんないるから。お昼にそうめんを茹でるのも、大鍋二つ用意しとくんですけど、もう何回茹でるんだろうっていうくらい。自分は食べずにひたすら茹でてるみたいな。三食そんな感じだから、「いや、これはきついよ」と。

もうこのままいくと私、心が壊れるなと思ったんですよ。

午前中に子どもたちを散歩に連れて行って、お昼ご飯つくって、授乳しながら寝かしつけていたらあっという間に二時三時なんですよね。結局朝早く起きたりとか、睡眠を削りながらなんとか仕事を締切に間に合わせようとしていたから。

コロナのことも予防しないといけないけど、自分の心が壊れることも予防しないといけないなと思いましたね。

FUTURE DESIGN代表 生駒知里さん

――リモートワーク中のお母さんに共通の悩みと課題でしょうね……。 ところで休校中、オンラインで色んな方と話す機会があったと思いますが、どんなお話が出ていましたか? 不登校のお子さんの様子などは。

親御さんからは「コロナの前と変わらない」っていうのを聞きましたね。

「今の方がずっといい」って。

兄弟で学校へ行っている子と行っていない子がいると、学校へ行ってる子が行ってない子に対して「どうして?」みたいな感じになって……そのバランスを整えることがお母さんとしてはすごく難しいんですよ。

でも、休校中はみんなお家にいるから、みんなで仲良く過ごせるっていうか。お父さんも家にいるし、ものすごく楽しく過ごしてますっていうのも聞きました。家族関係がむしろ良くなったっていう。逆に学校が始まる方が怖い、休校がずっと続けばいいのにっていう声も聞きましたね。

学校の価値を因数分解

私、多様な学びプロジェクトを立ち上げる前――ちょうど三年前ですけど、ブログに「たぶん学校というのはこの先毎日行かなくなるでしょう」って書いてるんですね。

行くとしても週二日とかになって、それ以外の時間は何をしているかと言えば、オンラインで授業を受けたり。それぞれのプロジェクトベースドラーニングで動いていくみたいな形になるから、リアルで会うのはそんなに必要ない。

生駒さんが3年前に作ったイメージのWEBサイト。子どもたちが羽を休める「とまり木」というビジョンは当初から明快だった。

学校っていう「箱」の中に全て入ってる必然性ってあんまりないよねっていうことを書いていて。

メリットは給食とか、あとは帰属してるっていう感覚を保つ意味でも、たまに友達と会って一緒にプロジェクトの相談をしたりとか。

これから本当に分散登校を進めていくのであれば、例えば「街のとまり木」になっているところに子どもたちが行って、学んできたことをオンラインでレポートに書くとか、そういうふうにもできるのになって思っています。

学校の価値を因数分解して、代替できるものは何かを探る、というか。

――学校に行く・行かないという単純な話じゃなく、必要なところは個別に取り入れつつ、オンライン学習や学校以外の学び場も利用したり……そうやって柔軟に考えるということ?

そうですね。

「#休校中もここあるよ」をやって思ったのは、学校はやっぱり必要な子にとっては本当に必要な場所なんですよね。

そこじゃないとご飯が食べられない子もいるし、おうちが苦しい子もいる。学校で先生や友達に認められることで、自己肯定感を育んでいる子もいる。

学校が、身体の居場所だけじゃなくて、心の居場所になってる子もいるんです。

だから一律ではなく、その子その子の状況に応じて、どうケアしていくかが大事だと思うんですよ。

目指すのは「誰ひとり取り残されない社会」と話す生駒さん。オンラインも交え、多様な学びの可能性を常に模索・実践している。

どういうメッセージで迎えるか

――これから学校が再開するにあたって、どんな心配がありますか?

先生たちが子どもたちをどういうふうに迎えるかですよね。

「君たちは二月三月の学習もまだ終わってないでしょ?だから今日から夏休みもほとんどなしで、頑張って勉強するんだよ」なんてことを言われたら……心がポキっと折れそうですよね。

この休校中はどこかにワーッと遊びに行って楽しんできたっていうわけじゃない。むしろ外に出たら教育委員会に通報されるとか(笑)。

我慢してよく頑張ってきたよねって。

これからちょっとずつみんなで顔をあわせる機会も増えるし、ゆっくり進めていけばいいからって。別に焦らなくてもちゃんとみんな大人になれるからね。

そういうメッセージを出して子どもたちを迎えてほしいですね。

地域の大人みんなで子どもたちの成長を支えていきたい。 鳥ととまり木を描いたロゴにはそんな想いが込められている。

多様な学びプロジェクト
・オンラインおしゃべり会、講座など各種イベント開催
(詳細はHPを参照)
・おとな向け:とまり木オンラインサロン
・こども向け:フリーバードキッズオンラインサロン
連絡先:futuredesign15@gmail.com
URL:https://www.tayounamanabi.com/

金子(A)

 

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不登校インタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』Vol.2

学校へ行かずにいると、将来どうなるの?
学校に行かなくてほんとうに大丈夫なの?

もちろん、そこに正解なんてありません。
世の中の多くのものごとと同じように。

でも、
いろんな例を見聞きし、知ることができれば、
不安を和らげるのに役立つのではないか。

そんな思いから
自らも息子の不登校を体験した親である
びーんずネットの二人が、不登校をテーマに
インタビュー事例集を作成しました。

不登校・ひきこもりを経験した人。
その保護者。
子どもたちに寄り添う人。
そして自分の学びを実践した人。

そんな七人七色の「雲と青空」を、
丹念に取材してまとめました。

雲を抜けた先には、
いつも青空が広がっている――。

ぜひ、ページを繰って、
あなた自身でそれを確かめてみてください。

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