イベント開催レポート「不登校。私たちはどう生きるか」

2023年最後のイベントは、
北九州市の門司で開催した
「不登校。私たちはどう生きるか」。

トークセッション&ワークショップの
2部構成という初の試みでした。

「不登校」をテーマに出向した船が、
果たしてどこに向かい、
どこに辿り着くのか……そんな
ワクワクの船旅をともにしてくださった
みなさまとの1日をレポートします。

会場は、北九州市門司区の
「ブリックホール」。
旧サッポロビール工場の跡地を
保存活用しているエリアで、煉瓦造りの
重厚で雰囲気抜群のホールです。

第一部|不登校体験が人生にもたらすもの

第一部のトークセッションは、
「不登校体験が人生にもたらすもの」。

ゲストに畠山あさひさんとめぐみさん親子、
そして明治大学教授の
諸富祥彦さんをお迎えしました。

畠山あさひさんは、
私立小学校3年生のときに不登校を経験し、
その後プロジェクトベースの体験学習中心の
「北九州子どもの村」
に通った子どもとしての立場から。

めぐみさんは、そんなあさひさんを
見守ってきた保護者の立場から。

そして、諸富祥彦さんには、
長年カウンセラーとして、
また教育現場をよく知る専門家の立場から、
不登校を切り口に、親子関係、
夫婦関係、学校とは、そして
これからの教育のあり方まで、
会場のみなさんとともに
深く語りあいました。

諸富先生のユーモア溢れる語り口で、
会場全体が笑いと笑顔にあふれます。
グループごとで感想をシェアする時間も、
すごい盛り上がりようです。

第二部|不登校体験の本質を理解するために

そして、お昼休憩をはさんで、
いよいよ第二部のワークショップ。
「不登校体験の本質を理解するために」
講師の諸富祥彦さんの
セッションから始まります。

ステージにはお二人の
「お母さん」に登場いただき、
それぞれにお子さんの
不登校体験を語っていただきました。

そして、
「そこから今、自分はどうしたいか、
どう生きていきたいか」を
会場のみなさんとともに探っていきます。

参加者のみなさんも、
お話ししているお母さんに
「なりきって」
その体験そのものを味わい、感じていく。

そこから浮かんでくる思い、
メッセージを伝え合うことで、
それぞれに新しい気づきが生まれてきます。

最後は、ペアになって
「苦しみの経験を、
雲の上からみてみる」ワーク。

苦しみが、俯瞰してみていくことで、
希望につながっていく……。
なんだか『雲の向こうはいつも青空』
にもつながるようなワークです。

ご参加のみなさまからの声

今回、遠くは関西からの
参加者もいらっしゃいました。
ありがとうございます!

みなさまと体験した濃密な時間。
私にとって忘れられない1日になりました。

参加してくださった、みなさまの声を紹介します。

改めて、いまの学校教育の視点が、「大人のためになっている」ことを感じました。子どもも大人も幸せになるために生まれてきたのに、大人の都合で子どもを枠にはめている。それは大人が自分のことをよくわかっていないからだと思います。
「不登校になったのはなぜかわからない、それが本音です」という言葉、改めて心に深く刻みました。大人だって自分の考えていることがわからないこと、ありますよね。なのに他人にそれを求めてしまう。その傲慢さが、社会を窮屈にしてしまう。
結局は、「自分がどう生きたいか」に尽きる気がします。ここがわかれば、他人をどうこうしようと考えている暇はなく、自分にフォーカスすることができる。そして、周りにいるかたがたの素敵さに、気が付くこともできます。
めぐみさん、あさひさん、心のなかをシェアしてくれてありがとうございます。
言葉にならない気持ちを誰もが抱えている、そのことを改めて教えてもらいました。
(ぎんびすさん)

雲の上から見てみるワーク。参加者のみなさんもペアになって取り組みます

あさひさんが淡々と話をされる中で、「覚えてない」「そこは記憶にない」というコメントもあり、正直にご自分と向き合ってるんだろうなと感じました。
「傷ついたり、精神的に苦しかったりが、深くなればなるほど、回復には時間がかかるのだということを今実感している。今だにフラッシュバックして、嫌な気持ちになることがある」の発言も体験した重要な話だと受けとめました。
子どもの不登校や不調だったころについて、私はそれに何かしらの意味づけをしようとするところがあると気付きました。子ども自身が、時間をかけて整理していくことなのだ。
(T子さん)

日頃、さらっと深く考えずに流している思いや感情を、“雲の上“から眺めることで見えてくるものもあること。
自分の中の相反する感情や意見を吟味すること。
(YOFUKASHIさん)

希望を持って肯定する自分や不安な自分など、いろんな心の自分がいることが誰の心の中にも普通にあって、揺れ動いているということや、自分に不足するものは周りの人がその役割を補っている可能性があるということを、会場のみなさんの笑顔と温かい雰囲気の中で優しく実感することが出来ました。
会場も素敵な場所で、参加してほんとうに良かったです。ありがとうございました。 (ゆみさん)

畠山めぐみさん、諸富祥彦さん、畠山あさひさん

開始早々、ハイタッチで歩き回って、緊張がほぐれて思わず笑顔に! 身体も心も喜びました。
締めの合言葉も会場が一体となった感じがして、とても幸せな気持ちになりました。
お若いあさひさんが登壇してご自身のことを振り返って話してくださり、とてもありがたく感激しました。しっかりされていて、辛かった不登校のときからのご成長をしみじみ感じました。
「時間がかかる」の言葉には重みを感じました。
めぐみさんが諦めずにご主人に話をし続けた結果、ご主人がわかってくださったお話に勇気を頂きました。今、息子のことで夫と意見が分かれているので、「話し合いの予約」をして、諦めずに話そうと思います。
午後のセッションで息子役に扮してみて、父母両方から行動を促され、叱咤された時の気持ち。反対に拍子抜けするほど構われなかった時の気持ち——ありありと体験させていただきました。
身をもって体験した結果、「指示、アドバイス、叱咤、励まし」は反発を呼び起こすだけ。親が機嫌良く、関心を外に向けて、構われなくなると……「心にスペースが生まれる」というのは、こういう感覚なのですね。自分も何かしようかなと思えてきました。
「子どもを放っておく、構わないでおく」のは本当に何より必要なこと。逆にこれがないと、絶対に子どもは自分から動けない、とわかりました。
おかげさまで、夫が息子にどんなに働きかけようとしても、自信を持って止めることができます。「話し合いを予約」しながら、伝えていこうと思います。
貴重な体験をさせて頂き、本当にありがとうございました。
(えりこさん)

みなさま、
すてきな1日をともに味わっていただき
心から感謝しています。

畠山あさひさん、めぐみさん、
諸富祥彦さん、
ご参加いただいたみなさま、
本当にありがとうございました。

来年もぜひ開催できたらと思っています。
また門司でお会いしましょう!

金子(A)

 

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