インタビューしました!雲の向こうはいつも青空Vol.6 ⑦村上雅郁さん
不登校インタビュー事例集
『雲の向こうはいつも青空』。
Vol.6のインタビュー、
7人目にお話をうかがったのは、
第2回フレーベル館ものがたり新人賞
大賞受賞作『あの子の秘密』
(「ハロー・マイ・フレンド」改題)
でデビューし、同作で2020年、
第49回児童文芸新人賞を受賞した
児童文学作家の村上雅郁さんです。
小さいころから「ごっこ遊び」が好きで、
現実にはないキャラクターを空想するのが
好きな子どもだった村上さん。
最初に不登校になったのは、
中学一年生のときで
「学校にいると、
ただただ不安になってしまう」
そんな状態だったと言います。
中2でいったん学校に戻り、
進学した高校では学年一位の成績を
とるほどに頑張った村上さんですが、
そのことが逆にプレッシャーとなって
夏休み明けから学校へ
行けなくなってしまいます。
家で寝ているか、
本を読んでいるかだけの毎日。
息苦しい日々。
先生からの勧めもあり、
通信制高校へ転入し、
高卒認定を取得して大学へ進学。
しかし10代後半は
「死にたい気持ち」
を常に抱えていたと振り返ります。
思いとどまったのは、
自分の頭の中にだけ存在していた、
大切な、あるキャラクターのことを
書き始めたからでした。
「どんな形でもいいから物語にしよう。
この人物のことを頭の中に置いたまま
死にたくない――」
書き始めることで徐々に気持ちが安定し、
自分の世界を描くことが
楽しくなってきたという村上さんが
19歳で児童文学を書き始めてから、
今年で10年。
『あの子の秘密』で新人賞を受賞した後は、
2020年12月に『キャンドル』、この夏には
新作『りぼんちゃん』を上梓するなど、
精力的に執筆活動を続けている村上さんに、
ご自身のこと、ご家族のこと、たくさんの
お話をうかがうことができました。
村上さん、ありがとうございました。
ご著書の創作のプロセスもうかがえて、
私はとても嬉しかったです。
村上さんの新刊『りぼんちゃん』は、
今日7月13日が発売予定で、ちょうど
このブログがUPされるタイミングと
バッチリ合ってました!
かわいらしい表紙ですが、
子どもたちをとりまくとても重く、
深い問題がテーマになっているそうです。
『りぼんちゃん』(フレーベル館文学の森)
https://www.froebel-kan.co.jp/book/detail/9784577050002/
さて『雲の向こうはいつも青空』Vol.6は
これで7人の方すべての取材を終えました。
ご協力いただいたみなさまに、
心から感謝いたします。
それぞれにうかがった、
お話のエッセンスを大切に、丁寧に、
これから編集作業を進めていきます。
『雲の向こうはいつも青空』
Vol.6は、今年9月発行予定です。
どうぞお楽しみに!
金子(A)
ブログランキングに登録しています。
応援いただけたら嬉しいです。クリックお願いします。
おはなしワクチン蓑田さんの書き下ろし小説『繭の城』
不登校・ひきこもりを題材にしたある家族の物語で、小説の形で描かれています。
固く閉ざされた少年の心のドアをそっとノックしてきた「ある人」。
彼女をめぐって静かに大きく進んでいく、家族の成長と再生の物語です。