「親業」はマニュアルなの?
こんにちは。金子(A)です。
私は、びーんずネットの活動とともに、
『青少年問題』という、
かなりお堅い名前の雑誌にも
携わっておりまして、
週に2日ほど、
神保町にある事務所に通っております。
さて、神保町の交差点すぐの岩波ビルに
「神保町ブックセンター」という、
なにやらオサレなかんじの
ブックス&カフェ&ワークスペースができたので、
ふらりと入ってみました。
さすが神保町、○タヤとは違ってかなーり年齢層が高いです!笑
ぶらぶら棚の本を眺めていたら、
ある本の背表紙にバシッと目が止まりました。
同じ親業と言ってはいるけど
「親業完全マニュアル」
え、こんな本あったっけ!?と驚きましたが、
著者はトマス・ゴードンではなく
エリザベス・パントリーという方。
タイトルに「親業」とありますが、
ゴードンの「親業」とは関係ない
ということがわかりました。
どんな内容かとパラパラめくってみると、
子どもの困った行動に対する
ケーススタディ集といったかんじで、
例えば
「子どもが習いごとに
行きたくないといったとき」
などのケースごとに、
「子どもにこう言ってみましょう」
といったアドバイスが記載されています。
さっと立ち読み&拾い読みしたかぎりでは、
「親が主導権をしっかり持って、
子どもののぞましくない行動に対しては、
毅然とした言葉と態度で子どもにハッキリ示そう」
という方針が基盤になっていることが
読み取れました。
後で、アマゾンで検索してみると、
この「親業完全マニュアル」と
”よく一緒に購入されている商品”として
トマス・ゴードンの「親業」がペアで紹介されています。
うーん…これはまちがって買っちゃう方がいらっしゃるかも。
マニュアルではないのが「親業」
ゴードン・メソッド(親業)では
子どもの行動を親である自分が、
受け入れられないと感じた時には、
まず、その子どもの行動が、
なぜ自分は受け入れられないのかを、
自分に問いかけてみます。
その子どもの行動で、
自分は具体的にどんな影響を受け、
どう感じているのか。
それを、親が子どもに
「わたしメッセージ」
で率直に表現することで、
子どもに親の気持ちが伝わりやすくなる、
と言っています。
だから、
それを言うべきだ、
とは言っていないことがポイントで、
言うか言わないか、
それも親である自分が選ぶこと。
とにかく「こうすべき」はひとつもないのです。
親子は一人ひとりが違う別個の存在。
その二人の関係性において、
世の中にひとつとしておなじシチュエーションはないでしょうし、
シチュエーションが同じであっても、
親が同じ感情を持つとも限りません。
だから、
親子関係に「マニュアル」というものがあったとして、
果たしてそれがどれほど効果をもつのか、
私には甚だ疑問なのです。
子育てに、正しい答えなんてない
親だから、こうあるべき。
親なんだから、子どもに対して、
「親らしく」してなくちゃいけない。
かつて、私自身がそう思っていました。
親として、
子どもをしっかり「しつけ」なければ。
それが子どものためだからと。
そう思っていたときは、
ほんとうに子育てが「苦行」でしたが、
ゴードン・メソッド「親業」を学んで、
「親」であるまえに、
一人の生きた生身の人間として
自分の気持ちを、
子どもに率直に表現していいんだ、と知ってからは
肩からストンと重い荷物をおろしたように、
気持ちが楽になりました。
もちろん、
子どもと一緒に生活して行くことは、
楽しいときばかりでなく、
お互いの思いが対立する、すれ違う、
分かり合えない辛い思いをすることだって、
沢山あります。
それは、親子関係だけでなく、
すべての人間関係であっても同じことです。
こんな時、どうすればいい?!
と不安になり、
マニュアルに頼りたくなる気持ちは
誰しもあるでしょうし、
自分にぴったりフィットする
アドバイスを求めては
右往左往する、
それは、とても人間らしい「親」の姿なのだと思います。
でも、
子育てに誰もが納得できる「正解」なんてないでしょうし、
仮に、もし「正解」があるのだとして、
それを決めるのは一体誰なんでしょう。
(誰が決めてくれたら、納得できますか?)
マニュアルに頼らなくても
「私はわたしなのだ」
ということに気づいて
世間向けの、タテマエの「親」という仮面を脱ぐことができたなら、
きっと子育ても人生も、
もっと楽しめるようになると私は思っています。
神保町と私
さて。
神保町といえば、
古本街として有名ですよね。
神保町には昔ながらの喫茶店の名店も多く、
ぶらぶら書店巡りをして、
買ったばかりの本を手に、
カフェー笑 するという、
昔の書生さんみたいな過ごし方、
私は案外と好きなんです。
なにかと神保町つながりで出会う方も多くて
この町とはきっとご縁があるんだとろうなーと思っています。
金子(A)
P.S.
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