セミナーレポート「3人の子の不登校を経験した私が、信じて待てる私に変わるまで」

不登校インタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』Vol.9でご自身の経験を語ってくださった「ゆっこ」さんこと生井由起子さん。
今回、ゆっこさんを川崎にお迎えして、びーんずネットのセミナーを開催しました。
タイトルは『3人の子の不登校を経験した私が、信じて待てる私に変わるまで』。
当初は子どもの不登校をまったく受け入れられなかったゆっこさんが、どのようにして「信じて待てる私」に変わっていったのか?――参加者のみなさんとともに考え、語り合った2時間30分でした。
参加者どうしで自分の「”嫌だ”と”ほしい”」を発表し、声を掛けあうワークは特に会場全体が盛り上がりました。ワークやシェアを通して「あなたは一人じゃない。そんなあなたで大丈夫」というゆっこさんからの力強いメッセージをみなさん、確かに受け取ったのではないでしょうか。
ご参加された方々の「声」をご紹介します。
どんなことで悩んでいましたか?
中3息子は信じられるけど
不登校4年目になり、待つこともできるようになりました。ただ中3息子のことは信じられるけれど、中1娘は信じられなくて心配が募るばかりでした。(あきこさん)
私のやり方はあっているのか
どうやったら信じて待てるようになるのか、またの私のやり方はあっているのか、そこに悩んでいました(Tamakoさん)
ギクシャクした家族関係
息子の不登校、ひきこもりをキッカケに家族関係がギクシャクしていること。(とこさん)
何が決め手で申し込みましたか?

同じ境遇の方の話を聞きたい
同じ境遇の方の話をうかがいたくて申し込みました。(すずきさん)
思いを吐き出してみたかった
待つこと――今の私はこれができないなと思ったことと、参加型セミナーであることです。
少しでも自分の思いを共有したり、吐き出したりしてみたかったからです。(さきさん)
グループでワークがあるので
3人のお子さんの不登校乗り越えてきて、元気に活動されている方のお話を聞きたかったのと、グループワークがあるので参加する方とお話しできるかなと思い参加させていただきました。(レゼさん)
どんな気づきや学びがありましたか?

子どもはいろいろ考えている
まず自分の感情を吐き出して、向き合うこと。
子どもに思うことは、自分の感情。そのことに気づくこと。
そして子どもはただ部屋にいるだけでなくいろいろ考えていること。子どもの機を待つこと。(さくらさん)
驚きました
「共感」の大きさ。ワークがあれほど感情を揺さぶることに驚きました。(こがらしさん)
私は私でいいんだなぁ
本当にすべての言葉に共感し、じんわりと深い感動がありました。
不登校歴が長くなり、それと向きあい、自分の考え方を見つめ続ける渦中なのですが、ゆっこさんの言葉の数々も、きっと不登校初期には理解しつつも納得できなかったと思います。でも向きあい続ける中で自分の考えが変わり、昇華していき、「私もそう思います」と、心から思えるタイミングでゆっこさんのセミナーに参加することができました。
「ああ、私は私でいいんだなぁ」という温かい気持ちとともに、今後は日々を歩んで行けると思いました。(きしゃぽっぽさん)
自分だけではない
●YouTubeやゲームばかりの子どもにモヤモヤしていたが、子どもを変えるのではなく自分が変わる必要があることを改めて感じた。
●グループワークで他の方のお話を聞いて「自分だけではない」と感じられて気持ちがラクになった。心の声を口にして、なぜか涙が出た。
●自分のことも大事にしてあげたいと思った。
●遠方から参加された方もいました。落ち込んだときには「同じ空の下でお互いがんばってる」と思って、明日からまた頑張ろうと思う。
●「夫の気持ちも考えないと」と初めて思いました、今まで考えたことがなかった(汗)。
●このような場があること、本当にありがたいです、ありがとうございました。(ぽんぽんさん)

自分のことがまだまだ後回しになっている
期待するんじゃなくて「機を待つ」。彼のタイミングはきっとくる!
子どもは自分の足で立ちたい。どうしたいかのタイミングは親子で違う。
刺身を食べるとき、醤油を子どものぶんまで小皿に注いであげるのをやめる。笑
まだ何も起きてない! ストーリーを勝手に作って不安にならない。
などなど、ノートに書きとめました。ワークを通じて、自分のことがまだまだ後回しになっていることに気づきました。工夫して自分の時間の楽しい時間を増やそうって思いました。
ワークの掛け声が笑っちゃいました! 楽しかったです。
ゆっこさんが「自分が好きなようにしていったら家族が仲良くなって、夫婦も仲よくなった」話がよかったです。楽しいセミナーでした。ありがとうございました♡(とこさん)
まずは自分を助ける
不登校の問題は最後はやっぱり自分だなぁ。
「まずは自分を助ける!」を忘れないよう毎日過ごしたくなりました。
また夫との関係も大事にしたくなりました。
ゆっこさんの勇気をもって語って下さった「夫婦の在り方」のお話が聞けて今日はよかったです。(れれれさん)
ワークで改めて気づいた
「”嫌だ”と”ほしい”」のワークがとてもよかったです。「私はこんなに人に”いいんだよ”って言ってもらいたかったのか」と改めて気づきました。(レゼさん)

参加者同士4人1組になってのシェアやワークの時間も。
本当は待たなくていいのかも
ゆっこちゃんに「これまでのやり方は間違っていないです、大丈夫」と直接言ってもらえてとても勇気づけられました。
また参加者の方が「『待つ』って本当は待たなくてもいいのかも。自分で好きなことや、やりたいことをやっていれば自然と時間は流れていく」と仰っていたのが印象的で、「待つ」という言葉の裏にある「忍耐」みたいな意味合いが薄れて心が軽くなりました。(Tamakoさん)
希望と安堵感に包まれた気づき
「この木なんの木、気になる木」を歌ってくださったゆっこさんの歌声を聴きながらグッと込み上げるものがありました。
「見たこともない花が咲くでしょう♬」
懐かしの曲に乗って、こんな希望と安堵感に包まれた気づきがありました。(ちょこさん)
信じられそうです
機を待つ。ゲームばかりしていても考えている――これを聞いて、娘のことも信じられそうです。(あきこさん)
子どもの邪魔をしないて機を待つ
音声動画「不登校生の親の声」で、あるお母さんが「親が学校や先生に求めるもの」として言った「学校に行くためのアドバイスではなく……」という言葉がまず印象的でした。
現場の先生はまずその視点で関わるよね、と。訪問相談員として学校の視点をどう広げられるか、いつか自分が学校現場に戻ったときには何ができるのか、とあらためて思いを巡らせました。
まだ起こっていないことに不安が強い私ですが、びーんずネットさんを通して、訪問相談員としても母としても「子どもの邪魔をしないて機を待つ」感覚が少しずつ自分の中に根づいてきているのも感じました。
また、夫との関係を見つめ直す必要性にも気づきました。
ゆっこさん、あかねさん、純一さんと同じ空間を共有できて、参加してやっぱりよかったです。ありがとうございました!(とめさん)

セミナーの最後は参加者全員でじゃんけん大会。ゆっこさんからの素敵なプレゼントもありました。
どんな人におすすめしたいセミナーでしたか?
すべてのお母さん
不登校やひきこもりのお子さんを持つ方だけでなく、子育てに悩みを抱えるすべてのお母さん、これから出産する方におすすめしたい。(さくらさん)
ひとりで頑張ってる方
子どもの不登校をキッカケに家族関係がギクシャクしてる方。育児家事をひとりで頑張ってる方。我慢してる方。(とこさん)
距離感がちょうどいい
不登校に限らず、子育てに悩んでいる人にもおすすめだと思いました。講師の方に限らず参加者同士の距離感もちょうどよく、いろいろな刺激や気づきを得ることができました。(Tamakoさん)
ご参加のみなさん、本当にありがとうございました。

ご参加のみなさんと記念撮影
みなさまからの率直なご感想・ご意見が私たちにとって大きな励みになります。
重ねまして、ゆっこさん、そして熱心にご参加いただきましたみなさまに、心から感謝いたします。ありがとうございました!
不登校インタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』Vol.11
学校に行かなくてほんとうに大丈夫なの?
もちろん、そこに正解なんてありません。
世の中の多くのものごとと同じように。
でも、
いろんな例を見聞きし、知ることができれば、
不安を和らげるのに役立つのではないか。
そんな思いから
自らも息子の不登校を体験した親である
びーんずネットの二人が、不登校をテーマに
インタビュー事例集を作成しました。
不登校・ひきこもりを経験した人。
その保護者。
子どもたちに寄り添う人。
そして自分の学びを実践した人。
そんな七人七色の「雲と青空」を、
丹念に取材してまとめました。
雲を抜けた先には、
いつも青空が広がっている――。
ぜひ、ページを繰って、
あなた自身でそれを確かめてみてください。
