イベント開催レポート「ワークショップ こころの声を聞く技術、聞いてもらう技術」
2024年12月28日。
2023年に続き明治大学教授の
諸富祥彦さんをお招きして私の故郷、
北九州市で年末スペシャル
ワークショップをおこないました。
諸富先生の著書、
『プロカウンセラーのこころの声を聞く技術
聞いてもらう技術』(SBクリエイティブ)
をもとに、「聞くこと」
「聞いてもらうこと」について語りあい、
学びあう1日ワークショップです。
午前中は、参加者のみなさんからの
具体的なお悩みをうかがいながら、
「こんなとき、どんなふうに聞くの?
聞いてもらうの?」
を諸富先生と一緒に考えていきます。
親子、夫婦間での
聞く・聞いてもらうときの失敗談には、
「あー、あるある!!」
「そうよね〜、我が家も」
……と、共感の声も続出です。
「ちょっと話したいことがあるんだけど」
「ちょっと聞いてほしいことがあるんだけど」
この2つの違い、わかりますか?
前者を深刻な顔でいわれると、
「え? 改まってなに?
なんかやらかした?」
と聞き手は構えがちですが、でも、
「ちょっと聞いてほしいことがあるんだけど」
と明るく言われると、素直に
「聞こうか」と思えるから不思議です。
ちょっとしたことですが、
大切な人との関係性を育むための
大切な「技術」ですね。
午後は、さらに深く
「聞く」「聞いてもらう」
練習をペアでおこなったあと、
昨年も大好評だった諸富先生のEAMAでの
オープングループカウンセリングです。
クライアントの話を参加者全員で聞き、
そのクライアントの体験を一緒に
ありありと体験しながら、
その場にいる全員でかかわっていきます。
最後は感動、涙のフィナーレでした。
みなさんの熱演に胸が熱くなりました!
今回も北九州市内の方だけでなく、
大分、熊本、山口、広島、
関西から駆けつけてくださった方も
いらっしゃいました。
熱心に参加してくださったみなさまに、
心からお礼を申し上げます。
ご参加のみなさまからの声
夫の不登校への理解、夫との会話、不登校児との会話、思春期の子との会話に悩んでいました。
昨年に引き続きの参加でしたが、昨年もお会いした方に「表情が変わった」と言ってもらい、自分の変化を感じることができました。
思春期の子との会話で困っている人におすすめしたいです。(はっとこさん)
聞く技術も必要ですが、「聞いてもらう技術」の方にはあまり関心がなかったなと気づき興味が湧きました。
諸富先生のお話とワークの一つひとつに、聞く技術、聞いてもらう技術がちりばめられていたように感じました。
ただただうなずきながら、「そうなんですね」「大変でしたね」と言葉をかけて聞くだけで相手が自分で答えを引きよせていく。
そして聞いてもらう側も、それだけでどんどん落ち着いていく。いろんな手を尽くした技術よりも、「あなたの話を聞くよ」という心持ちだけでも物事は動くのだろうと感じました。とてもシンプルでした。(umiさん)
子どもとの関わりだけでなく、自分の母親との関わり・親の介護での悩み・夫との関わり・学校の先生の職場での悩みについて学ばせて頂きました。
私も母への釈然としない気持ちを手放せずにいたので、「昔の親とは、もはや別人。親だと思うと腹が立つ。親と思わず、小さい子供と思えば良い。」と諸富先生から言って頂けて救われました。
私と同じ思いを抱えている人が会場に多くいて、それもまた救われました。(福丸さん)
「聞いてもらう」ことにも技術が必要なこと。
話し手が聞き手に「〇〇と言って」と指示しているのに深く話した気持ちになったこと。
逆に指示されたことを言うと、話し手の影法師になったような気持ちになったこと。
そんな気づきがありました。(育さん)
・聞くということは話すことよりもエネルギーを使うこと。
・聞いている時、次に自分が何を話そうかということで頭がいっぱいになっているということ。
・目を見て聞いてもらっているだけで、安心感が生まれること。
・聞いている中で、相手のキーワードをゆっくりとつぶやくと、相手の思考が整理されて、次のステージに向かえること。
・公開カウンセリングのときに、私の頭の中のモヤモヤを9人の方に演じてもらえました。モヤモヤを頭の外で見ることによって様々な気づきがありました。このワークショップに参加して得た気づきを大切にしていきます。本当にありがとうございました。(さみ子さん)
諸富祥彦先生、
そしてご参加いただいたみなさま、
素晴らしい体験をありがとうございました。
今回も、北九州市の不登校の親の会
「おやすみ処ami」さん、
そして「北九州親業の会」
のみなさんのご協力のもと、
無事に開催することができました。
感謝いたします。
来年もまた、年末の北九州市で
開催できたらと思っています。
またお会いしましょう!
金子(A)
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不登校インタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』Vol.10
学校に行かなくてほんとうに大丈夫なの?
もちろん、そこに正解なんてありません。
世の中の多くのものごとと同じように。
でも、
いろんな例を見聞きし、知ることができれば、
不安を和らげるのに役立つのではないか。
そんな思いから
自らも息子の不登校を体験した親である
びーんずネットの二人が、不登校をテーマに
インタビュー事例集を作成しました。
不登校・ひきこもりを経験した人。
その保護者。
子どもたちに寄り添う人。
そして自分の学びを実践した人。
そんな七人七色の「雲と青空」を、
丹念に取材してまとめました。
雲を抜けた先には、
いつも青空が広がっている――。
ぜひ、ページを繰って、
あなた自身でそれを確かめてみてください。